リアクションメールって現国みたいじゃね?
どうもこんにちは。
今回は一番自分が好きな「リアクションメール」の話を書こうと思うんですが、最初に断ります。
この記事では、論理を導入して国語的な観点から、リアクションメールを掘り下げていきます。
なので書き方・読まれ方の話はほぼしません。
その辺の話は、サムライダーさんのブログがとても参考になるんで、まずはこちらを読んでいただいて、リアクションメールのいろはを知っていただいてから、尚お暇がございましたら、この記事を読んでいただければと思います。
〇はじめに
さて、みなさまは現国に、どんなイメージをお持ちでしょうか?
現国は何もしなくても85点以上と5段階の4は取れたから、授業なんか聞いてなかったなんて方も、いらっしゃるかと思います。ぴぴぴぴー。
現国って本来は、与えられた文章を読み取り、文章の言わんとすることを、本文の論理構成そのままに、再構築して表現する力を身に付ける科目なんですね。
僕はリアクションメールって、ラジオのトークを聴いて、盛り上がったポイントや、やらかしたポイントについて重点的に詰めたり、トーク全体の流れをまとめ直すんで、流れとしては現国の問題を解くのと、大筋は同じことをするものだと思っています。
「正解」の形も、現国では正解=出題者の読み取った内容、メールでは正解=作家やパーソナリティにウケたものになり、自分の組み立てた文章が、読ませる相手の感性に合致するかどうかが問われるという意味では、同じだろうと思います。
それじゃあラジオを全く楽しんでないじゃないか、メールが読まれたいだけだろって方、”そういう遊び”だと思って、大目に見てください。
〇現国と論理
じゃあまず、論理って何やねんってところから。
現国に使われる論理構造のパターンは、出口汪の「論理エンジン」が一番参考になるので、詳しくはこちらのページを読んでみてください。
論理エンジンを知る10のtips | 論理エンジンとは? | 論理.jp 論理エンジン公式サイト ~国語力を劇的に伸ばす驚異のメソッド
ポイントだけ取り出すと
- 主語ー述語
- 言葉の繋がり
- 文構造
- スパイラル方式
- 論理的関係
- 同義
- 対立
- 因果
- 段落と全体
- 心情
この挙げられている10点がそのまま、ラジオメールに使いがちな構造になります。特にスパイラル方式については、ネタのクオリティの話にも繋がる重要なポイントかなと思います。(決して出口汪の回し者ではございません。)
〇組み立て方の話
現国の答案は、解答の要素を並べていく加点方式で、採点されると言われています。
設問で問われている事項について、本文中から必要な要素を見つけ出し、要素同士を本文全体に横たわる論理構成・事実関係と同じ構成で組み合わせることで、得点が貰えるってわけです。(実際は一つの設問に対して、全ての要素を見つけ出すことは不可能に近いので、部分点が与えられます。)
これをリアクションメールに置き替えて言うと、トークの中で抑えるべきポイントを、いくつかピックアップして、元のトークに対して齟齬がないような順序・表現で書くことが、ベースになるわけです。
ただ、ラジオのメールとしては、要約・言い換えだけではつまらないので、所見を加筆することで、「リアクションメール」と呼べる物が完成します。
拾っていくトークの要素の数と、所見の量で、様々な形のリアクションメールが出来上がりますが、採用してもらえるリアクションメールっていうのは、要素の抑えが完璧なものか、所見部分に熱の籠ったものが、多いように感じます。
以下、要素の数と所見の量の異なる、リアクションメールの実例を3種類、紹介したいと思います。
〇例1(要約中心型)
トークの要素を抑えていくことに重きを置き、所見は最低限のみ記したタイプの例です。
「鷲崎健のヨルナイト×ヨルナイト」に、桃井はるこさんと永野希さんがゲストに来られ、2000年~2020年にかけての、約20年間の「アキバ系」音楽について、ひたすら語られた回のリアクションメールです。
自分としては、
という3点の要素を、メールに盛り込みました。
そしてこの3点を、しっかりと本編のトークの趣旨が伝わるように、組み合わせました。
その上で最後に一行、自分の所見を記して、リアクションメールとして仕上げました。
いわゆる「感想メール」と呼ばれるタイプです。
〇例2(所見中心型)
トークの中でもっと掘りたいと感じた所を厚くしたタイプの例です。
「乃木坂46のオールナイトニッポン」で、「湘南はどこからどこまでを指すのか」というテーマで盛り上がった際の、リアクションメールです。
トークから拾ったのは上述の議題のみで、自分の所見をひたすらに述べています。
レスポンスを求められるような問いかけや、世代トークが出た際に、よく使われます。
「リアクションメール」と聞くと、このタイプを思い浮かべる方が、ほとんどではないかと思います。
〇例3(ハイブリッド型)
トークの要素を使って、自分の所見を述べていくタイプの例です。
難易度の高いものにはなりますが、上手い物が仕上がると、かなり力強いパーソナリティーへの(ラジオ的に盛り上がる良い意味での)煽りメールになります。
「飯田里穂のTHE CATCH」で、「イマドキJK語クイズ」をした際に、問題として出題された5つのJK語を、全て使ってリアクションメールを書きました。迷言、失言、誤答があった際に、このタイプはよく使われます。
〇終わりに
ラジオのメールに、確実に読まれる方法なんてものは、存在しません。
しかし、実際に読まれているメールを分析していくと、みんな闇雲に書いている訳ではなく、ある程度アプローチには共通するところがあるというのが、見えてくるはずです。
そこに自分の持っている感性・知識を載せることで、自分にしか書けないメールが、生み出せるのではないでしょうか。
リアクションメールは、一番自身の感性・知識を発揮できるフィールドであるように、私は感じます。